JADD MAGAZINE

一般社団法人日本デジタル歯科学会
理事長
末瀬一彦

異常気象による今夏の酷暑もやっと過ぎ、すがすがしい秋の季節を迎えるようになりました。平素は、本学会の会務運営にご協力を賜りまして誠にありがとうございます。

令和5年度の学術大会は、木本克彦大会長（神奈川歯科大学）のもと「ここまで進んだ歯科医療DX」のテーマで開催され、これまでの最多参加者が集い、最新のデジタル情報を共有することができました。令和6年度は、5月11日～12日に澤瀬　隆大会長（長崎大学）のもと「AIによる歯科医療ーディープラーニングの活用ー」のテーマで、デジタル歯科をさらに深く研鑽する予定です。本学会も2010年に発足し、15回目を迎えることができ、会員数も1,000名、賛助企業も58社に達することができました。これまでに成長させていただきました会員諸氏に心より感謝を申し上げます。これからの歯科医療は高品質、効率的で安定した治療内容を国民に提供するとともに、歯科医療の環境においてもICTの利活用によって正確で迅速な情報伝達に努めなければなりません。すなわち画像診断、補綴、矯正、インプラント治療などに加えて、歯科医療管理方面でのデジタル化も進展してまいります。刻一刻と多様化する社会のニーズに応えるべく歯科医療を遂行するために、本学会のミッションはますます重要になってまいります。

日本デジタル歯科学会　第15回学術大会
澤瀬　隆
長崎大学生命医科学域口腔インプラント学分野 教授

この度，一般社団法人日本デジタル歯科学会第15回学術大会を2024年5月11日（土），12日（日）の両日にわたり，長崎ブリックホールで開催致します。

デジタルの急速な進歩とともに，デジタルを支える自律化，最適化のための技術であるAIが医療の領域にも大きな影響を与えています。今回メインテーマを「AIによる歯科医療 ―ディープラーニングの活用―」とし，開会後の企画講演に岐阜大学工学部藤田広志先生と，朝日大学歯学部勝又明敏先生をお招きし，「進化した医療AIとディープラーニング」のタイトルで，AI，ディープラーニングが拓くデジタルデンティストリーの現状と近未来についてご講演いただきます。また特別企画として，令和４年度日本歯科医学会プロジェクト研究に本学会から申請，採択されました「歯科医療における匠の技のデジタル化－歯科技術の遠隔教育への挑戦－」に関してシンポジウムを開催します。名古屋工業大学　田中由浩先生，奈良先端科学技術大学院大学大竹義人先生，鶴見大学歯学部小川匠先生にご登壇いただき，研究成果と今後の展望をご報告いただきます。翌日曜日にも，歯科医師，歯科技工士，歯科衛生士を対象としたシンポジウム，特別セミナーも計画しています。もちろん専門医ならびに技術認定士のケースプレゼンテーション，ポスターセッション，一般口演も募集致しますので，奮ってご応募ください。

新型コロナウィルス感染症が第五類感染症に移行して初めての開催となります。平時を取り戻して対面で大いに語り合いましょう。大会校一同，皆様の今後の技術の向上，知識の獲得に役立つ学術大会になるよう鋭意準備を進めていますので，本学会会員のみならず，多くの皆様のご参加をお待ちしています。