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学会紹介

理事長挨拶

平成30年度の学会役員会ならびに総会におきまして、理事長を再任いただきました。まだまだ浅学菲才ではございますが、選任されましたからには持てる力を精一杯発揮し、学会の発展のために務めさせていただきます。

本学会も2010年に「日本CAD/CAM歯科学会」として発足し、東京、大阪、福岡、札幌、神奈川、盛岡と9回の学術大会を開催してまいりました。学会開催ごとに会員数も増加し、現在700名に達し、学会を根底から支援していただいている賛助企業も50社に及びます。まだまだ未熟な学会ですが、日本のデジタルデンティストリーのリーダーとして会員の英知を結集して精進したいと思います。

さて、今期の執行部は役員に新戦力を加え、委員会活動を活性化させたいと考えています。

*総務・財務委員会 会務の総括と財政基盤の確立
*学術委員会 第10回および第11回学術大会、第5回国際学会の企画、準備
夏季・冬季セミナーの企画運営
*編集委員会 学会誌の年3巻の発刊編纂、投稿規程の見直し、学会誌の充実
学会誌のデジタル化、投稿促進
*国際渉外委員会 第5回国際学会(IADDM)の企画運営、近隣諸国との交流の活性化
*国内渉外委員会 関連学会との積極的な協調、共催講演会の開催、会員増強
*専門医制度委員会 学会専門医の認証、試験方法、称号の検討
*専門士制度委員会 学会専門士の認証、試験方法、称号の検討
*顕彰委員会 各種表彰規程の作成、表彰の選考準備
*広報委員会 学術大会やセミナーの告知、会員増強の施策、関連企業の勧誘
*倫理委員会 学会発表に伴う倫理規定の整備、情報管理

上記委員会委員長には、経験豊富な理事の先生方を指名し、委員には代議員を中心にご推薦をいただきました。今後も必要に応じて委員の拡大は諮っていく予定です。

これ以外にも理事長諮問委員会として下記の3つの委員会を立ち上げる予定です。

*国際学会準備委員会 IADDM開催の準備、企画、運営(他の委員会と協調)
*調査研究委員会 デジタル化の普及を目指して、臨床現場におけるCAD/CAMシステムおよび口腔内スキャナーの現状把握調査
*教育内容検討委員会 教育機関におけるCAD/CAMシステム導入および教育内容に関する現状把握調査
デジタルデンティストリーに関するコアカリキュラムの作成

日本のデジタルデンティストリーは海外諸国に比較して普及途上にあります。画像診断ではCBCTが臨床現場でも診断のツールとして有用に活用されていますが、医療保険における電子カルテは医科に比べてもまだまだ低い普及率です。保存修復や補綴領域にけるCAD/CAMシステムは歯科技工所で約60%、歯科医院では10%に満たない導入率です。

さらに、教育分野においては歯科医師国家試験にすでに口腔内スキャナーに関する出題がされているにも関わらず、各大学における教育内容にはかなりの温度差があるようです。本学会が中心となり、日本のデジタルデンティストリーの実態把握をするとともに、普及活動をしていかなければなりません。

2014年から医療保険にもCAD/CAM冠が導入され、小臼歯から大臼歯へとメタル修復に変わる新素材として期待されています。また、ジルコニアも透光性が高まり、モノリシックジルコニアとして高い審美性が得られます。日本の企業の英知の結集によって新素材の革新は目覚しいものがありますが、機器に関する開発が遅れているようです。近い将来、患者に優しい口腔スキャナーによる光学印象、3Dプリンターを中心とした付加造形装置の活用が期待されています。

本学会ではこれからも臨床現場の歯科医師、歯科技工士、歯科衛生士、新しい領域の開発に携わる研究者、日本の良質な材料、器械を開発し、普及させる企業関係者が三位一体となって、国民に安全、安心、信頼できる歯科医療を提供できるように研鑽に努めたいと考えます。

会員はじめ、皆様方のご支援、ご協力、ご教示を賜りますようお願い申し上げます。

一般社団法人日本デジタル歯科学会
理事長 末瀬一彦

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